【更年期・脳神経の健康とアンチエイジングの救世主】プラセンタ療法の可能性【脳神経内科専門医が詳しく解説】
はじめに
プラセンタ療法は、更年期障害の治療として広く知られていますが、実は脳神経の健康にも多くの可能性を秘めた治療法です。プラセンタがもたらす神経系への影響、認知機能のサポート、疲労回復などの観点から、脳神経内科専門医の視点で詳しく解説します。
プラセンタとは?
プラセンタとは、赤ちゃんと母体をつなぐ「胎盤」から抽出された成分のことです。胎盤には、生命を維持し成長させるために必要な栄養素や成長因子が豊富に含まれています。医療機関で使用されるプラセンタ注射はヒト由来のもので、消化の影響を受けずに高い効果を発揮する特徴があります。
医療用プラセンタの種類
医療用プラセンタ注射には、「ラエンネック」と「メルスモン」の2種類があります。いずれも日本国内の産婦人科で健康な母親から正常分娩で生まれた胎盤を使用して作られたもので、厚生労働省から医薬品として認可を受けています。当院ではラエンネック、メルスモンのどちらも採用しています(違いについては後述します)。

プラセンタの効果
プラセンタは50年以上の歴史があり、トラブルがほとんどない安全性の高い注射薬です。プラセンタ注射では、以下の効果が期待できます。
・更年期障害の症状改善: 女性だけでなく男性も症状を改善します
・免疫賦活作用 : 病気に対する抵抗力を高めます
・活性酸素除去作用 : 活性酸素を除去し、老化を防ぎます (=アンチエイジング)
・強肝・解毒作用 : 肝臓の働きを強化します
・抗アレルギー作用 : アレルギーを抑えます
・疲労回復作用 : 疲労の回復を促します
・美肌促進作用 : シミ、シワ、ニキビを抑え、美白を促します
当院では更年期障害(女性だけでなく男性も)や美容目的でたくさんの方々にプラセンタ注射を行なっておりますが、患者様たちに「どんな効果を一番実感しているか」をご質問してみると、「肌にハリが出る」「疲れにくくなる」「生理痛が軽減した」「節々の痛みや腰痛が楽になった」などとおっしゃられる声が多いと実感しています。
プラセンタの主な成分
プラセンタにはタンパク質・脂質・糖質などの三大栄養素のみならず、身体の働きを整えるビタミン・ミネラル・核酸・酵素といった生理活性成分、細胞の新陳代謝を促す成長因子などの栄養素を豊富に含んでいます。これだけたくさんの種類の栄養を一気に摂ることは他の手段では極めて困難であり、プラセンタの栄養価の高さがわかります。
・アミノ酸 : ロイシン、リジン、バリン、スレオニン、イソロイシン、グリシン、アラニン、アルギニンなど
・ビタミン : ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ナイアシンなど
・ミネラル : カルシウム、ナトリウム、カリウム、リン、マグネシウム、亜鉛、鉄など
・タンパク質 : アルブミン、グロブリンなど
・脂質 : コレステロール、ホスファチジン酸、ラウリン酸、バルミチン酸など
・糖質 : グルコース、ガラクトース酸、ショ糖など
・酵素 : アルカリホスファターゼ、酸性ホスファターゼ、ヒアルロニターゼ、アデノシン三リン酸など
・核酸 : DNA、RNA、代謝産物など
プラセンタの脳神経への影響
プラセンタには、神経機能を支えるさまざまな栄養素が含まれています。
・アミノ酸 :神経伝達物質の合成に関与(例:グリシン、アルギニン)
・ビタミン :神経細胞の健康維持に重要(例:ビタミンB群、ビタミンD)
・ミネラル :神経伝達の調整(例:カルシウム、マグネシウム、亜鉛)
・成長因子 :神経細胞の修復・再生を促進(NGF(神経成長因子)との関連も注目)
・抗酸化成分 :脳の老化を抑える(活性酸素の除去作用)
プラセンタの脳神経系への効果
・自律神経の調整 :自律神経のバランスを整え、不眠・頭痛・めまいの改善が期待されます。
・認知機能のサポート:抗酸化作用や神経成長因子の働きにより、記憶力や集中力の維持に寄与する可能性があります。
・ストレス耐性の向上:ストレスホルモンの調整を助け、慢性的な疲労や倦怠感を軽減します。
・慢性疲労の軽減 :ミトコンドリア活性化により、エネルギー産生をサポートし、神経疲労を軽減します。
・神経痛やしびれの緩和:血流改善や抗炎症作用により、神経痛の緩和が期待されます。
医療用プラセンタの種類と違い
プラセンタ注射には、「ラエンネック」と「メルスモン」の2種類があり、どちらも厚生労働省に認可された医薬品でいずれも筋肉注射で腕や臀部などに行います。
製法
ラエンネックは「分子分画法」で製造されています。必要な成分だけをフィルターを使って抽出しています。メルスモンは「加水分解法」という製法で作られています。プラセンタの細胞膜を強酸で分解し、エキスを抽出する方法です。胎盤エキス量1アンプル(2ml)あたりの胎盤含有量は、ラエンネックのほうがメルスモンよりも10%ほど多くなっています。添加物ラエンネックとメルスモンでは添加物が異なります。体質的にこれらの添加物にアレルギー反応を起こす方が稀にいらっしゃいますので、痒みや発疹などアレルギー症状が出現した場合は薬剤を変えるなど対策を行います。
痛み
ラエンネックのほうがメルスモンよりも酸性度が高く、注射時の痛みが強いという報告があります。またメルスモンはベンジルアルコールという痛み止めの成分が添加物として含まれているため、注射時の痛みが少ないです。
効果
疲れに効くのはラエンネック、美容に効くのはメルスモンという情報も目にしますが、長年プラセンタの治療を行ってきました経験から、両者の効果に大きな違いはありません。
ラエンネック:疲労回復や肝機能の向上に優れる。
メルスモン:自律神経の調整に適し、更年期障害や神経系の不調の緩和に向いている。
医療用とその他の違い
プラセンタは市販でも錠剤や美容液等に使われています。市販されている錠剤や美容液で用いられているプラセンタはウマやブタなど動物の胎盤から生成されています。それに対して医療用のプラセンタはヒトの胎盤から生成されたものになります。また、錠剤など経口摂取したプラセンタは胃や腸で消化・分解の影響を受けるため、実際に効能を発揮できる量は、摂取量よりかなり少なくなってしまうのが難点です。ヒト由来のプラセンタは注射で投与するために消化の影響を受けず、極めて強い効果が期待できるため医療用医薬品として定められており、医療機関でしか取り扱うことができないという違いがあります。
プラセンタ注射は保険適用?
プラセンタ注射は条件を満たすと保険適用になります。当院で使用するプラセンタ薬剤(ラエンネック)に関しては肝機能障害のある方は保険適用となります。もう一つのプラセンタ製剤(メルスモン)は更年期障害に対する治療の場合、保険が適用できます。ただ、ラエンネックを保険適用するには肝機能障害を証明する必要がありますので、血液検査を行う必要があります。仮に血液検査を行って、肝機能障害ではなかった場合、保険適用になりません。
保険適応・費用について
更年期障害に対する「メルスモン」は原則45歳-59歳の更年期障害を患っている女性は、更年期障害の治療として週3回まで(※1回1アンプル)保険適用で注射を打つことができます。慢性肝疾患による肝機能障害に対する「ラエンネック」の場合は、特定疾患療養管理料がかかります。
保険診療費用(メルスモンの場合の目安です。)
初回:約1,500円2回目以降:1回あたり500円程度
女性の更年期障害への治療には「メルスモン」のみが保険適応となっております。
自費診療でプラセンタ注射をご希望の方は、メルスモン・ラエンネックどちらでもお選びいただけます。
自費診療費用(ラエンネック・メルスモン共通)
1アンプル:1,500円、2アンプル:2,000円(税別)
自費診療ではLINE登録をしてショップカードにスタンプを集めるとお得になります。(友達追加はこちら)
注射の頻度
プラセンタは定期的に打つことをお勧めします。最初の1ヶ月は週に2-3回、その後は週に1-2回くらいを目処にご来院ください。今までプラセンタ注射を受けたことはあっても、あまり効果を感じなかったという方は、注射の頻度や量、期間が足りていないことがほとんどです。
注意点
本剤は、原料となる国内のヒト胎盤にHIV、B型・C型肝炎などの感染症がないことを検査で確認しています。昭和49年の発売以来、これらやヤコブ病などの感染報告は一例もありません。
しかし、未知の病原体やヤコブ病の伝播リスクを理論上完全に否定することはできません。そのため、従来は「一度でも使用した方は一生献血不可」とされていましたが、近年の安全性再評価に伴いこの全面禁止は撤廃されました。今後は、投与後一定期間(3か月等)を経ることで献血が可能となりました(2026年秋より順次適用開始)。
まとめ
プラセンタ療法は、アンチエイジングや疲労回復だけでなく、女性更年期障害の治療薬としても非常に有効です。また、近年は男性更年期障害にも効果があると言われ注目を集めています。さらに脳神経の健康維持にも期待できる治療法です。特に、自律神経の調整や認知機能のサポートなど、脳神経内科の観点からもその有用性が注目されています。プラセンタ注射は、1回の投与ですぐに効果を実感できるわけではありません。ホルモンバランスは、徐々に整えるものなので、継続して定期的に注射し、正常な働きに戻すことが大切です。
当院は完全予約制で待ち時間が短いクリニックです。さらにデジスマアプリを活用されクレジット会計登録をされると終了後も会計待ちがなく直帰が出来ます。(予約はこちら)
プラセンタ注射をご希望の方は、是非ご来院ください。

よくある質問
プラセンタ注射を受けていただいた患者さんからよくいただくご質問をまとめています。
ぜひご覧いただき、効果を実感していただけると幸いです。
Q
A
プラセンタとは?
プラセンタとは胎盤のことです。胎盤は胎児の発育のためには必要不可欠な組織で、臓器の機能がまだ十分でない胎児のために、タンパク質合成・有害物の解毒・ホルモンの分泌などをする臓器です。
プラセンタ注射はこの胎盤から成分を抽出してつくられた薬です。プラセンタに含まれる主な成分としては各種ビタミン、ミネラルをはじめとしてアミノ酸、 細胞再生因子、インターロイキンなどの免疫物質などが含まれています。
プラセンタは最近、よく雑誌やテレビなどで耳にしますが、実は1950年代より更年期障害、慢性肝障害、乳汁分泌不全の患者さんに使われていました。また古くはマリーアントワネットも使用していたとされています。
Q
A
プラセンタの効果は?
プラセンタの効果は簡単にいえば、老化予防にとって必要なものが凝縮されています。
各種ビタミン、ミネラルをはじめとしてアミノ酸、 細胞再生因子、インターロイキンなどの免疫物質などが含まれており、そのためビタミン、 アミノ酸による慢性疲労の改善や細胞再生因子のため肌がきれいになったり、免疫物質のため風邪が引きにくくなったり、アレルギーや花粉症が抑えられたりします。
Q
A
プラセンタの安全性と副作用は?
プラセンタは現在、医薬品で使用されているものはすべて薬事法で定められており、人間の胎盤を原材料としています。
当院のプラセンタ注射は国内で生産されている、日本生物製剤製のラエンネックを用いています。
プラセンタは原材料の段階から安全性には厳重な配慮が施され、出産前に母体がAIDSやB型肝炎、C型肝炎などの病気をもっているかどうかを検査し、当然の事ながら病気をもった母親からのプラセンタは廃棄されます。
十分に病気がスクリーニングされて健康な母体から産出されたプラセンタも、塩酸加水分解処理など何重もの安全処理を施されています。
万一、変異型クロイツフェルト・ヤコブ病のプラセンタが混入していたとしても、製造工程で不活性化される為、変異型クロイツフェルト・ヤコブ病の感染は殆どゼロといいきってよいと考えられます。
実際にプラセンタにより何らかの疾病に感染したという報告例は50年あまりの間、 国内、海外ともにないようです。
Q
A
どのくらい治療を続ければ良いですか?
A. 大まかな目安はありますが、とくに個人差があり患者さんの症状に合わせて決めていただいています。体調が良くなれば1回お休みして、また症状が出てくるならば再開するというような感じです。
Q
A
一度に何アンプルくらいするのが良いですか?
1Aで効果を感じにくい方は2-3Aずつを週に2-3回程度1-2か月くらい行うのが良いようです。効果を感じたら週に1-2回に回数や量を減らしていかれれば良いと思われます。1回量をやみくもに増やすよりは週に1-2回とこまめに注射されることをお勧めします。効果が感じられないのは量や頻度が少ないことが多いですが2か月ほど十分な量を注射しても効果がない場合には中止されることをお勧めします。
Q
A
プラセンタ注射はホルモン注射ですか?
プラセンタ注射はホルモン注射ではありません。
そのため乳がん、子宮がんなどの心配はありません。

Q
A
どのような症状や疾患に対して効果が期待できるのでしょうか?



